No14 「相続税の税務調査」
相続税の申告が済んだあと、留意すべきこととして税務調査が行われるかどうかです。
国税庁の発表によると、相続税の実地調査件数は、
平成30年度で12,463件
平成29年度では12,576件
となっています。
全体の相続税の申告件数からみますとおおよそ10人1人ぐらいの可能性であると思われます。
また実地調査のうちいわゆる申告漏れとして指摘される件数は平成30年度では10,684件、平成29年度では10,521件となっており80%以上の方が税務調査により何らかかの指摘をされています。
申告漏れの指摘事項としては現金・預金等が1,268億円、土地が422億円、有価証券388億円となっています。
また最近の傾向として海外資産の調査も増えており、平成29年度では1,129件、平成30年度は1,202件行われています。
※(国税庁HP「平成30事務年度における相続税の調査等の状況」より)
以上のように相続税の申告後も、税務調査があるかもしれません。ただし相続財産を正確に把握しさらにそれらを裏付ける資料や証拠に基づき申告を行えば、申告是認となり特に問題も生じにくくなります。
相続税の申告は煩雑で作業量も膨大な場合もあり専門知識も不可欠です。ぜひ専門家である税理士に相談しましょう。