No13 相続税対策はいつからやるべきか?
その答えは「できるだけ早めに」です!
なぜ早めにしたほうがいいのか・・・
「うちは相続税がかからないかもしれないし…」「まだまだ先の話だし…」
と思われる方もいらっしゃると思います。
当然のことですが、何歳で亡くなるか ということは分かりません。
そのため何歳になったら相続の準備を始めるべきという明確な基準もありません。
状況にもよりますが、相続税対策はいつからでも始めることができます。
そして 早めに実行したり、より多く時間をかけて実行することで メリットが大きくなるのです。
どんな対策をしたらいいの?
相続対策として代表的なものを二つ紹介します。
①生前贈与
暦年贈与であれば 年間110万円までは贈与税がかかりません。
(複数の人から贈与を受けた場合はその合計額が110万円まで)
贈与であれば 相続人にはならないお孫さんへ直接財産を渡すことも可能です。
生前贈与を利用して少しずつ何年かかけて財産を移していく方法は早めに開始することで効果は大きくなります。
ただし 生前贈与の場合は「相続税の3年加算ルール」に注意しましょう。
相続発生直前の3年以内に相続人に対して行われた贈与については、その贈与財産を足し戻して相続税の計算をしなくてはならないというルールがあります。
相続が発生しそうになってあわてて贈与した場合、相続税対策としての効果が得られない可能性があります。
②遺言書の作成
遺言書と聞くと縁遠い言葉に感じるかもしれませんが、最近ではさまざまな終活セミナーなどでも、遺言書の作成を提案しています。
遺言書がないと、どんなに念入りに遺産相続の準備をしても、自分の想いと違う結果になってしまうこともあります。
残された家族にとっても遺言書がないことが、争族原因ともなり得ます。
遺言書は何度でも書き直すことができます。
まずは有効となる遺言書を作成してみましょう。
おわりに・・・
相続税対策をするにあたって意思能力の問題も重要になります。
認知症にかかってしまうと生前贈与や遺言書を作ることができなくなってしまいます。
だからこそ相続税対策は、できるだけ早めに、今できることから少しずつ、じっくり時間をかけて実行していきましょう。