No8 相続財産(不動産)を効率的に探し出すためのポイント
不動産の名寄帳とは?
相続財産の中に不動産があるらしいことがわかっていても、その地番や家屋番号がわからない場合や、名義(被相続人、相続人又は第三者)が誰のものかわからない場合があります。
そのような場合には不動産が存在すると考えられる市区町村ごとに不動産の名寄帳を申請し取り寄せることが効果的です。
不動産の名寄帳とは
ある自治体の中で特定の方が所有している不動産の一覧表のことであり、名寄帳には所有者の氏名・住所、不動産の所在地・地目・地積、不動産の固定資産税評価額・課税標準額・固定資産税額の記載があります。
固定資産税の納税通知書との違いは?
名寄帳と似たものとして固定資産税の納税通知書があります。固定資産税の納税通知書は毎年、1月1日時点の情報をもとに市区町村から納税者に対して発行されます。
名寄帳と固定資産税の納税通知書は市区町村から入手できる情報としては似てはいるものの、その内容は必ずしも同じではありません。
相続時に必要な情報として名寄帳では入手できるが、固定資産税の納税通知書では入手できないものとして以下があげられます。
〇共有名義の不動産に係る情報(納税通知書には代表者に記載がない場合がある)
〇固定資産税が非課税となっている土地・建物の情報(納税通知書には減額適用中で課税されてない不動産や私道・公衆用道路の記載がない場合がある)
被相続人の固定資産税の納税通知書を紛失した場合や、被相続人が共有名義の不動産及び固定資産税が非課税の不動産を所有されていた場合には、市区町村役場で名寄帳を取り寄せることで、被相続人の不動産を網羅的に探し出すことができます。